
ヒストリー
History

1978ディスポーザブル鍼灸鍼の開発を開始
セイリンの原点は、プラスチック射出成形メーカーとして創業した翌年、遠縁の鍼灸師から「質の良い鍼を作ってほしい」と依頼を受けたことでした。調べてみると、当時の鍼灸鍼の製造には有毒な素材が使われ、治療現場では鍼の使い回しが常態化していたのです。「この不衛生な鍼灸の世界を変える」。医療用ディスポーザブル注射針の製造で培った技術と使命感を胸に、世界に先駆けてディスポーザブル鍼灸鍼の開発に着手しました。

1980世界初のディスポーザブル鍼灸鍼を発売
世界初となる鍼治療用ディスポーザブル鍼灸鍼「Aタイプ」を発売。太さを識別しやすいカラーコードや、使用済み・未使用を判別できる仕組みなど、現在の製品につながる工夫がすでに盛り込まれていました。しかし国内では「鍼を1回で使い捨てる」ことへの抵抗が強く、なかなか受け入れられませんでした。そこで感染への意識が高いドイツをはじめ海外に活路を求め、1985年には輸出が売上の70%を占めるまでになりました。

1987エイズパニックを機に、国内で需要が急騰
日本国内初のAIDS患者確認の発表を機に、鍼灸の世界は一変します。厚生省(当時)が感染防止の通達を出し、治療現場は厳しい対応を迫られました。感染への不安から、なかなか受け入れられなかったディスポーザブル鍼灸鍼の需要が全国から急騰。海外からの注文も殺到し、生産が追いつかず3〜4ヶ月待ちの状況が続きました。「安全な鍼」の必要性が、ようやく社会に認められた転換点でした。

1995独自技術を結集した「Jタイプ」発売
現在も主力製品であるJタイプを発売。接着剤を使わず鍼柄の中心に鍼体を固定するインサート成形と、片手で簡単に取り外せる超音波溶着、2つの独自技術を結集した製品です。前年の1994年には、無菌状態での一貫製造を可能にする最新鋭の清水工場も完成。約14年をかけた鍼先の改良「改良松葉型」とあわせて、「誰が刺しても痛くない鍼」を支える品質基盤がこの時期に確立されました。

2004セイリンの新たな柱となる製品円皮鍼「パイオネックス」開発
円皮鍼「パイオネックス」を開発。インサート成形技術の活用により、世界初となる0.6mmという短い鍼を実現しました。かぶれにくく通気性の高いテープ素材を採用し、鍼先やテープの粘着面に触れずに衛生的に貼付できる設計です。鍼灸院での治療にとどまらず、のちに予防医学・セルフケアの分野へと広がっていく、セイリンの新たな柱となる製品の誕生でした。

2012常識にとらわれない丸みを帯びた鍼先
「鍼先は尖っているほど良い」。その見方にとらわれず、あえて丸みを持たせた鍼先を追求したのがJSP(SEIRIN Point)です。独自の研磨加工技術により、これまで難しかった鍼尖の丸い鍼の量産を実現しました。なめらかな刺入をめざしたこの鍼は多くの鍼灸師に受け入れられ、いまではセイリンの鍼のなかで最も多く選ばれる製品へと成長しています。従来の常識にとらわれない一本の挑戦が、その後のセイリンの歩みを大きく変える転換点となりました。

2014SPのラインナップを拡充
2012年に確立した鍼尖の丸い加工技術(SP)を、鍼長15mmの短鍼「J15」に応用したのがJ15SPです。短く操作しやすい鍼に、なめらかな刺入をめざした丸い鍼先を組み合わせ、繊細な部位にもやさしく使える1本に仕上げました。広がりをみせていた美容鍼の分野でも用いられ、セイリンの短鍼ラインナップを支える製品となっています。

2014第47回グッドカンパニー大賞「特別賞」受賞
経済的・社会的に優れた成果を挙げた中小企業に贈られる「グッドカンパニー大賞」。第47回では、患者様や医療従事者の安心・安全の確保や、鍼灸の普及活動を通じた社会貢献が評価され、「特別賞」を受賞しました。世界で初めてディスポーザブル鍼灸鍼を送り出して以来、品質と安全にこだわり続けてきた歩みが、社外からも評価された受賞となりました。

2021繊細な部位にも使いやすい短鍼「ELIPEAS」発売
美容鍼の広がりとともに寄せられた「繊細な部位にもっと使いやすい鍼を」という声に応え、当社初となる鍼長7mmの短鍼を開発しました。楕円筒形の鍼柄は通常は刺しにくい部位でも操作しやすく、プラスチック製鍼柄の採用で0.03g(羽毛相当)という軽さに仕上げています。鍼管のあるJ15SPでは扱いにくかった目元や生え際などの部位にも用いやすく、美容鍼の選択肢を広げる製品となりました。

2023本社社屋 移転
2023年、本社社屋を静岡市清水区大内へ移転しました。創業以来歩みを重ねてきた清水の地で、これからのものづくりと事業を支える新たな拠点として、新しい一歩を踏み出しました。
